全日本武道具協同組合とは?
全日本武道具協同組合とは?
『全日本武道具協同組合』は全国150数社の武道具製作メーカー、職人、材料屋、小売店からなる団体です。
『全日本武道具協同組合』は武道振興のため、伝統を守り、武道用品が製作できるということを誇りとしています。
理事長挨拶
「竹刀は刀 道具は甲冑に準じて大切に扱うべきである・・・。」と有名なお言葉があります。しかし昨今の道具の方は、どうでしょう。あまりにも安易な発想で製作し、安全性を度外視した剣道具が、出回っております。剣道具は身を守る防具、「剣道防具」です。
このことを念頭に置いた製作集団が、「全日本武道具協同組合」です。(以下、全武協)
全武協は、日本国内で武道用具に携わる業者の集まりです。全武協に加盟している業者は、武道具の小売店、卸売業者、製造業者、材料業者、職人が加盟している日本唯一の団体です。
全武協は、昭和43年に全日本武道具連合会として組織され、平成18年に協同組合として法人格に改組されました。現在、加盟業者は150社余社であり、組織率は60%ほどになります。発足以来、より良い武道用具を提供することにより、日本の伝統文化である武道が安全で健全な発展に寄与することを目的としています。武道は格技です。激しく厳しい対戦の中で、身体を保護し、動き易い、且つ美的にも優れた剣道具は先人の知恵の『結晶』です。全武協では、日本伝統の”技”を受け継ぎ、時代に即した武道用具の研究開発と品質向上をこれからも追及していきます。
主な活動は、武道用具の技術の伝承と研究開発、品質保証、協同製造・販売、広報活動、武道の普及活動に伴う実演会等、組合員の勉強会や福利厚生と多岐に渉っています。
平成19年より展開している活動で、竹刀の品質保証を目的とした「SSPシール」事業は、「シールはルール」と組合自主規制として掲げ、公式試合での不良竹刀の激減を促し、安全な剣道の啓発活動に大きな効果をあげています。粗悪な武道用具は、怪我に直結して危険です。特に重点活動として、全武協では「武道用具安全推進室」を設置し、安全で高品質の武道用具の提供を推進しています。今後は、剣道具にも幅を拡げ、安全規格と品質向上の事業として展開して行く所存です。
その他の活動として、毎年の2月19日を「武道具の日」としてキャンペーン事業を行っています。新年1月1日より2月19日の間、加盟小売店でお買い上げ頂いたお客様にその場で抽選券(三角くじ)を配布し、もれなく豪華賞品が当たるキャンペーン事業を執り行っています。
また、第16回世界剣道選手権大会に間に合うように英訳付きのDVD「用と美」を発売致しました。剣道具が持つ優れた道具としての合理性と実用を突き詰めた美しさ。匠の技が息づく伝統工芸品である剣道具は、正しい使い方を心がけ、適切な手入れを行うことで安全性が保たれ、長く快適に使うことができます。本作品は、指導者の方や初心者の方々に向けて、剣道具の特徴と正しい着装や手入れの仕方を紹介したものです。(テキストブック「剣道用具の保守・管理」も封入)是非、お手に取って頂ければと思います。
他にもご紹介したい活動が多々御座いますが、平成28年1月11日の「平成28年鏡開き式・武道始め」の日本武道館席上で、日本武道協議会 様より大変名誉のある「武道優良団体賞」を頂く事が出来ました。これも日本の誇る伝統文化「武道」と「ものづくり」に携わってきた積み重ねの『結晶』と思います。全武協では、日本伝統文化の武道の発展に寄与する為、誠実な活動を展開しています。これからも全日本武道具協同組合並びに組合員へのご指導・ご支援を賜りますよう、お願い申し上げます。
理事長 松本 孝仁
全日本武道具協同組合の沿革
昭和43年 (1968年) |
武道の発展・業界の地位向上・会員相互の親睦をはかる目的で、東日本地区・西日本地区・九州山口地区からなる連合会として、初代会長早川良祐が全日本武道具連合会を組織 |
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昭和44年 (1969年) |
松本弥一が第2代会長に就任 |
昭和50年 (1975年) |
高橋金次郎が第3代会長に就任 |
昭和51年 (1976年) |
松本 寛が第4代会長に就任 |
昭和53年 (1978年) |
菱山一郎が第5代会長に就任。全日本剣道連盟主催の外国人研修会等に協力し,積極的に武道の発展に寄与 |
昭和63年 (1988年) |
大河内健太郎が第6代会長に就任。武道振興大会に参加するなど武道振興に力を注ぐ |
平成 元年 (1989年) |
松本 正が第7代会長に就任。全日本剣道連盟との協力のもと剣道用具の規格化に着手 |
平成 4年 (1992年) |
松本 学が第8代会長に就任。京都大会における製作実演等を通じて武道の発展に寄与 |
平成12年 (2000年) |
菱山 幸一が第9代会長に就任。サンタクララ、グラスゴー、台北等の世界選手権大会に防具修理チームを派遣し協力。国際的な武道の振興に貢献 |
平成18年 (2006年) |
協同組合として改組され、155社が参加。 菱山 幸一が初代理事長として就任。 武道用品の製作技術の伝承、開発・研究、武道の普及活動,組合員の福利厚生などの活動を行なう。 特に、武道の普及においては2月19日を武道具の日としキャンペーンを実施。製作技術の伝承については、毎年9月に研修会を開催。 また、包括的な業界の自主規制として、剣道の稽古および試合における竹刀による事故を未然に防止するため、全日本剣道連盟の定める規格に合致した竹刀に対し、『SSPシール(竹刀シール)』を貼付して品質保証し、規格外の竹刀を排除すると共に消費者への啓発活動に力を注いでいる。 |
平成23年 (2011年) |
森 伸雄が第2代理事長に就任。 「SSPシール(竹刀シール)」事業を更に推進し、竹刀の品質の向上に寄与。また、日本の誇る伝統文化「武道」と「ものづくり」その結晶である剣道具を正しく使う為のDVD『剣道具 用と美』の製作に携わる |
平成27年 (2015年) |
松本孝仁 が第3代理事長に就任 |